更新日:2012年05月19日
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皆のもの、謙信である。
おはよう!
今日は良い天気のようじゃな。
うむ…
儂も大分楽になって参った。
昨日の午前中に高田幼稚園にお誕生日会を盛り上げるべく出陣を致したのじゃが、午後のおもてなしは、体調不良にて出陣を断念致してしまい、申し訳なかったのう。
春日山で会えずに帰られた方々には深くお詫び申し上げる。
いやはや、儂もまだまだ未熟者。
今後は更に心身鍛え直して、皆に最高のおもてなしを致す所存じゃ!
さて、「儂に所縁のある漢詩ご紹介! その三」であるが…
やはり謙信といえば、この題であろう!
この川中島の作者である「頼山陽」(らいさんよう)殿は、江戸後期の儒学者であり、執筆された物には「日本外史」と言う有名な著書もあり、後々の尊皇攘夷等の思想に多いに影響を与えた方のようじゃな。
「川中島」 頼山陽
鞭聲粛粛夜過河(べんせいしゅくしゅくよるかわをわたる)
暁見千兵擁大牙(あかつきにみるせんぺいのたいがをようするを)
遺恨十年磨一剣(いこんじゅうねんいっけんをみがき)
流星光底逸長蛇(りゅうせいこうていちょうだをいっす)
(訳) 上杉謙信の軍は鞭(むち)の音もたてないように静かに夜に乗じて川を渡った。
相対する武田軍は、明け方霧の晴れ間に、上杉軍の大将旗を立てた数千の大軍が突然面前に現れたのを見て驚いた。
この十年来、武田信玄を倒すべく一剣を磨いてきた謙信は、刀光一閃のうちに信玄を切りつけたのだが、軍配で防ぐ信玄を打ちもらしてしまい、誠に無念痛恨の極みであろう。
と言うまあ、何ともわかりやすい内容じゃ。
詩吟と言えば、真っ先にこの詩が出るくらいの、正に戦国一の合戦と言われる川中島の戦いに相応しい代表的な詩である。
しかしこの詩、正式名は「不識庵機山を撃つの図に題す」と言う、ちと長い題であるが、長いので皆略して川中島と言うておるようじゃ。
題を見て既に気付いた者もおるじゃろうが、「不識庵」「亀山」は儂等が法号である。
「流星光底」は、流れ星のごとく高いところから下へ向けてと言う意味。
つまり馬上からの一撃じゃ!
そして「長蛇」とは狙い定めし獲物、宿敵信玄の事じゃ!
うむ!
中々に洒落た言葉を巧みに使いおる。
流石は頼山陽殿であるな。
さて、今日はこれまでと致して今暫し養生いたそうかの。
では皆のもの、また会おうぞ〜
カテゴリ:上杉謙信 / 更新日:2012年05月19日 / 投稿者:謙信
2件のコメントがあります。
お、お、お、お館様。むずかしぃ~~~。
でも、幼い私でも詩吟は大好きです。
上越ではイベントや祭りに詩吟や太鼓を耳にしますね。
詩吟は川中島の戦いの様子。太鼓でも我が母上や兄上達が川中島の様子を組曲(?)にしたものがあります。←謙信太鼓
いろんな形で語り継がれているんですねぇ~~~。
本日晴天!春日山にレッツゴーします!!!
(・・・お体を大切になさってくださいませ。)
上越に住む者には馴染みのある詩吟です。
祝賀会等で舞を観たことが何回かありますが、壮絶な川中島合戦の状況が目に浮かびます。
見慣れない、聞きなれない漢詩をここまで分かり易く説明していただけると、次の漢詩も楽しみです。
またいつか、生詩吟でお館様の舞を観たいです!
お身体を痛めたとお聞きしましたが、しっかりご静養され、いつもの温かみのあるおもてなしをお願いいたします。